可能性は無限大!住む人が表現する家【イロドマ】

地元ビルダーと木材会社が共同開発した建売住宅【イロドマ】。

「土間に住む」をコンセプトに、谷川建設が施工・細部設計・デザインを担当。

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本日は、販売型モデルハウスとして運用していた【イロドマ】の見学に訪れ、ほぼ即決で購入を決めたというご夫婦にお話をうかがいたいと思います。

-モデルハウスの見学は、広告か何かをご覧になって?

奥様:ネットでも見てたし、前を通りかかったりして、モデルハウスがあることは知っていたんです。ただ、そのときは土地を買って家を建てるつもりでいたので、建売住宅は選択肢に入ってなくて。

-最初は注文住宅がご希望だったんですね。

奥様:はい。でも、土地が全然なくて。そうしたら、「このモデルハウス、よさそうだよ」って話をきき、ちょっと見てみようかなって思いました。

-どんな家なのか、前知識がほとんどない状態で行かれたんですか?

奥様:はい、全然。

-普通の家とはずいぶん違うので、驚かれたんじゃないですか?

奥様:びっくりしましたし、自分たちが考えていた家とは真逆で。

でも、想像したこともないジャンルの家だったので、「あ、なんかこういうのもいいな」って。夫婦で意見が一致しました。

-ほぼ即決だったとか。どこが気に入りました?

奥様:空間が広い。この家を見たら、今までの家が小狭く感じられて。

空間につながりもあるし、うちは子どもが5人いるので、これくらい広い方がいいのかなと。

-お子さまが……5人?

奥様:あ!間違えた!3人です(笑)

谷川:あーびっくりした。いつの間に増えたのかと思いました(笑)

この日はお子さんの友達が遊びに来ていて、5人の子どもが家の中を走り回っていました(それで、思わず「5人」と言ってしまったんですね)。

たしかに、5人が自由にバタバタ走り回れる家はなかなかありませんよね。

-外観とか、どうですか?白ベースですけど、よく見ると白が2種類使われてるんですよね。白と白の組み合わせって、意外といいなと思って。

谷川:以前妻に、「あんたのデザインは男くさい!」って言われまして。今回は白を使おうと。それもスタイリッシュなホワイトじゃなくて、アイボリーの優しい感じ。

でも、白一色だとのっぺりするので、別の素材も入れてみたりしました。

奥様:私はすごい気に入ってます。

-女性受けいいと思いますよ。大成功ですね!

奥様:あと、ポーチが広いのも気に入ってます。鉢植えの木とか置きたい。

谷川:家の中と外が土間でつながるイメージですね。ポーチは、とにかく広くしたかったんです。色々な可能性が生まれる場所なので。でも職人さんから「この面積を綺麗に作るのは大変すぎるから、今回限りにして」って言われました(笑)

-ところで、この広い土間。当初はどんな用途に使う予定でしたか?

奥様:子どもがサッカーしているので、土間でボールさわれるかなって。でも結局リビングとして使うことにしました。

-この土間、ダイニングから一段下がってますよね。で、玄関土間はさらに一段下がってる。だから、靴をどこで脱ぐか自分で決められる。

谷川:どんな方が住まれるか分からないので、土足でも靴下でも使えるよう考えました。ギャラリーにしたいとか、お店をやりたいとか。いろんな形を受け入れられる家にしたかったんです。

2階を見せていただくと、6畳分の広さがあるホールにラグを敷いてテレビを置き、ゲームコーナーとして活用されていました。

キッズリビングとして、ご家族のセカンドリビングや書斎として、さまざまな形で活用できそうですね。もっと寒くなったら、こたつを置く予定なのだとか。

吹き抜けの手すり部分には谷川さんが自ら棚を製作。窓からの光を遮断することなく、本棚や飾り棚として使用できます。

さらに、階段を上がりきったところからは、窓越しに野坂山を一望。見事な借景です。

ちょうど仕事に出かけていたご主人が帰宅されたので、お話に加わっていただきました。

-ご主人と奥様、それぞれいちばんお気に入りを教えてください。

ご主人:やっぱり土間ですね。今はリビングとして使ってるけど、こうやって多目的に使える空間って、めずらしいので。

奥様:私も土間かな。

ご主人:あと、気密性がいいっていうのは聞いてたんですけど、実際住んでみると「やっぱり違うな」って。遊びに来る人もみんな「暖かい」っていう。

-すごくオープンなつくりなのに、全然寒くないですよね。

谷川:今、暖房は?

ご主人:つけてないです。(取材日:11月下旬)

谷川:じゃあ、今はこの窓からの日差しだけで温めているんですね。

ご主人:子どもたちがよく動き回るので、ドアのないオープンな間取りも自分たちのライフスタイルにも合ってました。

谷川:家の断熱性能が悪いと、部屋から出たくないし、動かなくなるんですよ。子どもだけじゃなくて、大人も。だから、家が暖かいと活動的になりますよね。

ダイニングテーブルの後ろにあるワークスペースは、子どもたちが勉強するのに使っているとのこと。

計画時はちょうど新型コロナウイルスが流行り出した頃であり、テレワークの導入が囁かれ始めた時期でもありました。

従来のスタディスペースやママヌーク、そしてワークスペースとしても活用できる場所。

広さがあるので、パソコンだけでなくノートや資料を広げての作業もできるし、親子で並んで座ることも。

-パナソニックのテクノスラクチャー工法についてはご存じでしたか?

ご主人:全然知りませんでした。でも、話を聞いてそれも魅力だなと。

谷川:最高ランクの耐震等級3を取得してますからね。

-建売住宅って「かゆいところに手が届かない」ってこと、あると思うんですよ。住んでみて、どうですか?

ご主人:見学させてもらった時点で、それがなかったから即決できたんだと思います。

谷川:いろんな可能性をもたせて、設計しましたので。でも、この家はハマる人にはハマるけど、誰でも買いたくなる家ではないです。普通の建売なら70点とか80点とか、だいたい合格圏内。でも、この家はかなり尖ってるから(笑)

-売れない可能性とか、考えたことあります?

谷川:ありますよ。全然あります。

-多分、谷川さんとしても、この家には注文住宅とは違う思い入れがあるんじゃないかと思いますが、実際住まわれている様子を見てどうですか?

谷川:今のところは思った以上に、想像どおりです。こうやって使ってくれたらいいなと思っていたのを、見事に再現してくれています。

今は想定内ですが、これからどう変わっていくのかも、すごく楽しみですね。

子どもが大きくなったら絵を描きだして、この土間がアトリエになるかもしれないし。ワンちゃんが増えて、土間を駆け回っているかもしれないですし。

いろんな可能性を残した家。それが、土間のある家。

帰り際、土間リビングをじっくり見せていただいたのですが、ブルーの部分は有効ボード、可動棚のある白い部分はOSB合板を塗装したものでした。

谷川さんが自らペンキを塗ったそうで「思った形に表現できるまで、凄く大変でした。」と。苦労の甲斐あって、とてもよい表情が出ていますよ!

無限の可能性を秘めた、土間のある家。今後の変化に期待しましょう。

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